足立心のクリニック梅島

ブログ

パニック障害のきっかけ

原因(きっかけ)

パニック障害の原因(きっかけ)は、現段階では明確に分かっていません。しかし、今までの研究からパニック障害は気持ちの持ちようでなく、脳の不安に関する神経系の機能異常が関係していることが分かっています。パニック障害の患者さんは、脳の通常とは異なる変化がみられるといわれています。脳の各部位の持っている機能に応じて、パニック発作や予期不安、広場恐怖等の症状がみられているといわれています。これらの部位は相互に関連して、連続したネットワークを作っています。

大脳

意思や思考等の高度な精神活動に関係するところです。パニック障害では、この部位のセロトニンの働き方が病気の影響から変わってしまうことによって、回避行動等がみられるといわれています。

大脳辺緑系

興奮や不安が生まれるところです。セロトニンという物質が興奮や不安を調整していますが、セロトニンがうまくは足らなくなることにより、強い不安が続くのではないかといわれています。

青斑核・視床下部

青斑核は、脳内で警報装置のような役割を担っています。危険があるとシグナルを出します。そして、この危険サインを脳の別の場所、視床下部が受け取って、心臓や血管、汗腺などへの反応を繋いでいきます。パニック障害は、この部位が間違って作動することよって危険がないにも関わらず、パニック発作が起こるのではないかといわれています。

パニック障害患者さんのご家族の方へ

パニック障害は、これまで普通に生活していた患者さんに何の前触れやきっかけもなく、めまいや動悸、息切れ、吐き気、呼吸困難等のパニック発作がみられる病気です。そして、そうした症状が継続的に続きます。ご家族の方が正しい知識を持つことも治療にとって大切です。

発作が落ち着くまで苦痛な症状

発作自体のピークは10分以内が基本となります。長い場合でも30分〜1時間以内で落ち着きます。体の病気ではないかと思って、このご病気であれば病院で検査を受けても異常は見つかりません。患者さんとしては、なぜこのような発作になるのか分からず、不安を感じるようになります。こうした背景を理解し、適切な治療に早期に結びつくことが大切です。

パニック発作が再び起こるのではないかと予期不安が強くなる

パニック障害は、パニック発作に加えて発作が再び起こるのではないかといった発作の再発を恐れて、常に強い不安や心配が見られます。また、発作へのこだわりなどがみられるようになる場合もあります。この不安や心配を予期不安といわれています。予期不安は、患者さんを辛い思いにさせて、日常生活に支障が出ます。パニック障害と診断する際には、予期不安の有無が大切になります。

予期不安であると最初は気付かない場合もある

予期不安は、自分で分かりにくい場合もあります。一緒に過ごすことが多いご家族であれ ば、日々の生活状況の変化に気付けるのではないでしょうか。以前よりも落ち着きがなかったり、神経質になったり、心配が続いたりする様子があれば気にかけておきましょう。

医療機関で治療を行うことが大切

パニック障害は、脳の働きが一時的に乱れることによって起こる病気とされています。根性や気の持ちようで治すことはできません。医学的な治療が必要になります。そのため、速やかに医療機関を受診しましょう。発作が起こるのではないかといった不安から外出困難になる等の日常生活に支障が出る前に治療を開始することが大切です。

不安が強くて1人で外出ができない場合もある

発作が起こるのではないかといった不安が強いため、混雑によって長時間待つかもしれない病院を受診することは場合によってはご本人は嫌がってしまうかもしれません。受診するための方法として、病院には医師がいるので、もし発作が起こっても対応してもらえると説明することによって、受診につながることもあります。また、乗り物や人混みを避ける場合は、徒歩圏内の医療機関を提案してみましょう。何かあった際に助けてくれる方がいてもらえることは、患者さんにとっては心強いはずです。この道は空いていて歩きやすいから等の具体的な移動手段や道順を話して、患者さんが不安を感じないように考えていくことも大切です。まずはお気軽にご相談ください。

PAGE TOP
24時間受付中WEB予約
LINEでカンタンLINE予約
お電話でのお問合せ・ご予約03-6807-2454
TEL