足立心のクリニック梅島

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認知症の人にやってはいけないこと

認知症の人にやってはいけないこととは?

認知症になると、判断力や記憶力、理解力など生活を送る上で必要な能力に著しい低下が見られることがあります。しかし、認知症の方に「なぜできないか」できないことを叱ること、イライラすることをしても、患者さんは心を閉ざし、症状や関係性を悪化させる一方です。そのようなことを防ぐために、まずは下記のことに注意してみましょう。

  • 何もさせない(取り上げる)
  • 行動を制限させる
  • 子ども扱いする
  • 命令する
  • 叱る
  • 強制する
  • 不安・心配をかける

 

認知症の人に怒るとどうなる?

認知症で記憶力や判断能力が低下してきているのだから、怒ってもすぐに忘れるだろう…。そう思ってはいませんか?それは、大きな誤りです。認知症で、たとえ記憶力や判断力が低下しても、「怒られた」「怒られて恐かった」「怒られて悲しかった」という感情の記憶はしっかり残るとされています。このような患者さんにとって負の感情は、脳科学的にもマイナスに働くと考えられます。ストレスというのは、脳内に微小の炎症を惹起する可能性というのが大手の科学論文でも記載されているからです。そして、日常生活においても、ご家族との関係性を考えると望ましいものではないと思われます。そのため、「どうせ怒っても忘れる」という思いを持って、患者さんを怒ることは控え、伝え方を考えてみるというのは重要だと考えられます。

認知症になりやすい人とはどんな人?

認知症になりやすい人には、口癖や生活習慣などいくつかの特徴があるとされています。下記、ご自身に当てはまっていないか確認し、当てはまっている項目がありましたらできることから少しずつ改善してみましょう。

認知症になりやすい人の口癖

認知症になりやすい人は、柔軟な考え方がうまくできなくなって凝り固まった(頑固)で変化に対応が難しくなる、「そうかもしれない、でもそうでないかもしれない」といった考え方の‘癖‘のようなものが見受けられることがあります。特に、時代の変化などで個人に求められることが変わっていきますが、そうした変化への対応のしづらさが浮き彫りになる傾向があります。

  • 今の若い人は…
  • 昔は○○だったのに今は…

など

認知症になりやすい人の生活習慣

認知症になりやすい人の生活習慣として、睡眠不足や偏食、昼夜逆転など不規則な生活習慣が挙げられます。また、生活状況としては、一人暮らしや多量の飲酒(アルコール摂取)のある方に認知症になりやすい傾向があります。一人暮らしに関しては、一見すると身の回りのことすべてを自分でこなし、認知症の予防を図れそうですが、都会を中心に人とのコミュニケーションが減少する傾向が見られます。こうした適切なコミュニケーションがとることができない生活環境は認知症の方にはよくないとされます。また、ひとたび認知症の症状が見られると、近隣住民とのちょっとしたトラブルから関係性が悪化してしまう、大事になってしまう、あるいはそうしたトラブルを避けるため引きこもり気味になるなどしてしまうと、認知症の進行を招く要因をもたらしてしまう傾向にあります。一方、あるイコールに関しては、多量のアルコール摂取が脳梗塞など認知症発症の要因となりますので、適切な付き合い方というのが推奨されます。

認知症になりやすい人の性格

認知症になりやすい人の性格としては、周囲の人と何かをすることを億劫がってしまう、イライラしやすい、神経質といった傾向があるようです。こうした協調性のなさやイライラしやすいタイプは、いずれも他人とのコミュニケーションや連携と図る機会を減らしてしまう要因となる傾向にあります。また、神経質なタイプは、些細なことでもストレスを感じやすく、うつ症状に陥りやすい傾向にあります。うつ症状と認知症は密接な関係があるとされていますので、こうした神経質な性格をお持ちの方も、あまり考えすぎず、物事をポジティブにとらえられる訓練などはしてみると良いかもしれません。

認知症になったらやるべきことは?

認知症という言葉は聞いたことがあっても、いざ自分が自分の家族が認知症と診断されたら、その後どのような生活が待っているのか具体的に想像できず不安な日々を過ごされるかもしれません。ここから先は、そうした不安を少しでも解消するために、ちょっとだけ認知症と診断された方のための話をしていきます。

認知症と診断されたら介護認定を受けましょう

認知症と診断されたら、介護認定の利用を考えていきましょう。介護認定を受けることで、介護保険を利用していただくことができるようになります。今は介護など必要なく、自分一人で生活できるかもしれませんが、認知症は少しずつ進行していく病気で、認知症の進行によって身の回りのことがどのくらいできる、できないというのは、その人を取り巻く環境も含め、どうしても個人差があります。そのため、自分でいろいろと出来るうちに手続きなど必要なことを済ましておくことを推奨します。また、ご家族などが認知症と診断された場合も同様です。今は元気に一人で何でもできるかもしれませんが、いずれご家族などの介護が必要になるときが来るかもしれません。介護が必要になったときには、患者さんもご家族も心にゆとりをもって手続きできる状況ではないかもしれません。認知症と診断されたそのときに、介護認定を受けることを推奨します。

介護認定の流れ

介護認定を受けるために、まずは認知症と診断された医師に主治医意見書を記載してもらいましょう。その際、改めて追加検査等がある場合もありますので、医師にご確認ください。その後、完成した書類をもって市区町村の相談窓口にて申請手続きを行います。地域包括支援センターなどで事前に問い合わせておくこともスムーズな申請を行うためにはお勧めです。申請が受理されたのち、調査員がご自宅などを訪問し、患者さんの状況をお伺いすることになります。すべての調査が終わり、認定審査会にて審査が行われたのち、認定証が発行されることとなります。認定証の発行まで2カ月程度かかりますので、余裕をもって申請をしていくことを推奨します。

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